セレモニーや訪問・来賓者の立場などであなたの格を上げてくれる訪問着の選び方

成人式で振袖を着て、大学の卒業式で袴を着ました。そのように、少しずつ着物と関わりを持ってきましたが、もう少し、年齢を重ねると、あらたまった席などで、着物を着る機会が増えてきます。
そういう時、どんな着物を着ればいいのでしょうか?そんな時にこそ、役に立つマルチプレイヤー的な着物が、訪問着です。だからといって、決して、格が落ちるわけではありません。きちんとした席にこそ、訪問着がふさわしいです。
※以下は項目ごとにイメージできる実写付きで解説してください。
目次
訪問着の魅力
先ほど、訪問着は、マルチプレイヤーな着物だと書きました。実際、訪問着は、留袖に次ぐ格式を持つ準礼装着物です。また、訪問着の優れた点は、既婚・未婚を問わず、様々なシーンで着用できる点です。振袖がいかに豪華であっても、結婚すると着ることはできません。その点、訪問着なら万能です。
訪問着が登場するまでは、留袖のようなフォーマルなものと小紋などの日常に着るものしかありませんでしたが、生活の多様化に伴って、その中間の位置づけの着物が求められ、そうして誕生したのが訪問着です。だから、訪問着は、格式を持ちつつ、あらゆるシーンに着ることができます。
こんな時に、訪問着!シーン別の訪問着
どんな時に、訪問着を着ることができるのか?具体的なシーンを見ていきましょう。
〇 お子様の入園・卒園式、入学・卒業式
お子様の行事の中でも、入園・卒園式や入学・卒業式というのは、とても大切な行事です。学校行事の中でも、卒業式は、格別重要です。そんな式への出席に、最近は、着物で参加されるお母様が増えてきています。
あくまで主役は、お子様なので、控えめでシンプルな訪問着がおすすめです。
〇 お子様のお宮参りや七五三
お子様のお宮参りや七五三も、以前は、赤ちゃんはベビードレス、スーツやドレスで、ご両親も洋服というのが楽なので、多かったようですが、最近は。お子様に産着、着物、袴を着せる方が増え、それにつれ、お母様も着物でという方が増えています。子供たちに日本の伝統を知ってほしいというご両親やおじいさま、おばあさまの気持ちの表れでしょうか?
そんなときも、訪問着が最適です。着物レンタルサイトによっては、お子様と一緒にレンタルすると、割引になる場合もあります。
〇 お見合いや結納
お見合いには、ワンピースなどで出席される方もおられますが、やっぱり、訪問着で来られたら、先方も「おっ!」とあなたに一目置かれます。あなたの思いが伝わります。
結婚も決まり、いよいよ結納という時にも、訪問着が重宝します。結納の席では、振袖が正式なのですが、最近は、略式の結納や結納の後、食事会に行かれたりすることもあるので、訪問着にされる方も多いです。華やかな訪問着を選ぶといいでしょう。
付き添いのお母様は、訪問着や付け下げ、色無地を着られるといいでしょう。
〇 お茶会、あらたまった食事会、同窓会
お茶会でも、特に新年の初釜などは、おめでたい席にふさわしい着物で華やかに装いましょう。訪問着や付け下げ、色無地なら紋付きがピッタリです。合わせる帯で、華やかな中に、フォーマル感を出すことができます。
あらたまった食事会や同窓会にも、訪問着はピッタリです。カジュアルなパーティなどには、あらたまりすぎな感じがするかもしれませんが、あらたまりすぎて失礼になるということはありません。
控えめながら、品格のある訪問着を選ぶといいでしょう。
〇 結婚式・披露宴(友人、親戚として出席)
訪問着は、色留袖に次ぐ格の着物ですから、立場によっては、訪問着も結婚式で十分着ていただけます。
結婚式は、特に出席する人の立場によって、着る着物を考えましょう。友人などのゲストの立場なら、未婚なら、振袖、訪問着、既婚なら訪問着がふさわしいです。
友人・親戚として結婚式に訪問着で出席しようと考えておられるのなら、一つ紋や三つ紋が入ったものなら、格が高くなり、準礼装として扱われます。
着用する訪問着は、格を意識して、落ち着いた色合いに、縁起のいい古典柄が描かれたものなどをチョイスするといいでしょう。色柄や合わせる帯で、ずいぶん変わりますから、意識して華やかなものを選択しましょう。
〇 結婚式・披露宴(親族・親戚として出席)
先ほども書きましたが、結婚式・披露宴では、出席する立場によって、着用する着物を選択すべきです。
新郎新婦の母親ならば、黒留袖を着るのが、正式です。黒留袖を着ると、間違いありません。新郎新婦の兄弟・姉妹、祖母や叔母など親族として出席する場合は、色留袖か訪問着を着用しましょう。
親族として、訪問着を着用する場合は、ゲストをお迎えする立場として、礼を尽くした格式高い装いを意識しましょう。
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訪問着をレンタルするときのチェックポイント
あらたまった席で着ることの多い訪問着ですから、レンタルする際にも押さえるべきポイントをしっかり確認しましょう。
〇 セット内容は?
訪問着をレンタルする場合、多くの着物レンタルサイトでは、「フルセット」と明記されていますが、具体的な内容について、事前に確認しておきましょう。いざ、必要な時になって、足らないものがあって慌てることがないようにしましょう。
特に、バッグや草履などが含まれているかどうかは、要確認です。
〇 レンタル期間は?
訪問着をレンタルする場合、着物レンタルサイトによって、レンタル期間が3泊4日や4泊5日のところが多いです。利用日の2~3日前に届き、利用した翌日に、返送するというパターンが多いようです。
ただ、出席するところが、遠隔地などの場合、翌日返送がむずかしいときもあります。そんな場合、延長が可能か、事前に問い合わせておきましょう。
〇 いつ予約する?
訪問着をレンタルする場合、成人式や卒業式のように、利用日が重なって、早めに予約しないと、気に入った着物が予約できないということはありません。
ただ、春や秋の結婚シーズンなどのハイシーズンには、いいものから予約が埋まっていきます。結婚式などの場合、結婚式の日程などは、早めにわかるわけですから、日程がわかり次第、予約するようにしましょう。
〇 着付けはどうする?
結婚式に出席する場合、結婚式場やホテルで着付けをしてくれます。着付けの予約をしておきましょう。
結婚式場やホテルではなく、地元の行きつけの美容室などで、ヘアセットと同時に着付けをしてもらうこともできます。ただ、移動の際の着崩れが気になります。
いずれにせよ、レンタルして届くセット内容と、着付けに必要なものとを比べて、必要なものを用意しておきましょう。
〇 ヘア・メイクはどうする?
着付けの項でも書きましたが、結婚式場やホテル内の美容室でしてもらうのがいいでしょう。ただ、春・秋の結婚シーズンなどでは、予約が取りづらい場合もありますから、結婚式の日程が決まった段階で、予約を取るようにしましょう。
特別なメイクは必要ありませんので、ご自身で、ハレの日にふさわしい品格のあるメイクをされるといいでしょう。あまりに色の濃い口紅などは避けましょう。
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まとめ
訪問着が一つあれば、さまざまなシーンで着ることができるので、「1枚持っていてもいいな」と思われるかもしれませんが、訪問着にも、年齢や流行があります。さらに、高級な訪問着になればなるほど、お手入れもたいへんです。
レンタルで、その場にふさわしいお手入れの行き届いた訪問着をさっそうと着こなすのが、スマートです。
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